Excel VBAのEraseステートメントとは何か?
Eraseステートメントは、VBAで配列を初期化するために使用されます。配列を初期化することは、配列のすべての要素を削除して、配列を再利用するために初期状態に戻すことを意味します。これは、同じ配列を再利用して新しい値を格納する必要がある場合や、不要なデータをクリアする必要がある場合に便利です。
Eraseステートメントの構文は次のとおりです。
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Erase arrayName |
ここで、arrayNameは初期化する配列の名前です。
Eraseステートメントを使用すると、配列内のすべての要素が初期値に設定されます。
数値型の場合は0、文字列型の場合は空の文字列(“”)、Boolean型の場合はFalse、オブジェクト型の場合はNothingになります。
Eraseステートメントの例
以下は、Eraseステートメントを使用して配列を初期化する例です。
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Sub EraseExample() Dim myArray(1 To 5) As Integer myArray(1) = 10 myArray(2) = 20 myArray(3) = 30 myArray(4) = 40 myArray(5) = 50 '配列の要素を初期化する Erase myArray '要素を初期化した配列をループ処理する For i = 1 To 5 MsgBox myArray(i) Next i End Sub |
上記のコードでは、5つの要素を持つ配列「myArray」を宣言して、それぞれの要素に10から50までの値を代入します。
そして、Eraseステートメントを使用して配列を初期化し、要素を初期化した配列をループ処理して、すべての要素が0になることを確認します。
注意点
Eraseステートメントを使用して配列を初期化すると、すべての要素が初期値に設定されるため、要素に格納されているデータが削除されます。
そのため、必要なデータが削除されてしまわないように注意する必要があります。
また、Eraseステートメントは、配列を再利用する前に必ず初期化する必要がある場合にのみ使用する必要があります。
それ以外の場合は、配列自体を再定義することができます。
まとめ
Eraseステートメントは、VBAで配列を初期化するために使用されます。配列内のすべての要素を削除し、初期値に
戻すことができます。数値型の場合は0、文字列型の場合は空の文字列(“”)、Boolean型の場合はFalse、オブジェクト型の場合はNothingになります。
Eraseステートメントは、配列を再利用するために初期状態に戻すことができるため、非常に便利です。ただし、注意が必要です。Eraseステートメントを使用すると、配列内のすべての要素が初期値に設定されるため、必要なデータが削除されてしまわないように注意する必要があります。
配列を再利用する必要がある場合にEraseステートメントを使用することで、VBAコードの効率性が向上します。また、配列を初期化する必要がある場合は、EraseステートメントがVBAコードをより簡潔にするための有用なツールであることがわかります。
最後に、配列を使用する場合は、Eraseステートメントを使用して必要に応じて初期化することをお勧めします。これにより、VBAコードがより効率的に動作し、不要なメモリ使用を削減することができます。
サンプルコード
Excelシートの範囲”A1:C5″から数字を取得し、それらの合計を計算するVBAコード
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Sub SumRange() '範囲を取得する Dim rangeValues As Variant rangeValues = Range("A1:C5").Value '配列を宣言する Dim myArray() As Double ReDim myArray(1 To UBound(rangeValues)) '配列に数字をコピーする Dim i As Integer For i = 1 To UBound(rangeValues) myArray(i) = rangeValues(i, 1) Next i '配列の合計を計算する Dim sum As Double sum = Application.WorksheetFunction.Sum(myArray) MsgBox "合計は" & sum & "です" '配列を初期化する Erase myArray End Sub |
このコードは、Excelシートの範囲”A1:C5″から数字を取得し、それらの合計を計算するVBAコードです。
具体的には、まず範囲を取得するために、”A1:C5″の範囲をVariant型のrangeValues変数に格納します。次に、Double型の配列であるmyArrayを宣言し、配列のサイズを範囲から取得した値に設定します。
配列に数字をコピーするために、Forループを使用してrangeValues配列内の各要素を処理します。ここで、myArray配列の各要素に対応する範囲内の値が代入されます。
その後、Application.WorksheetFunction.Sum関数を使用して、myArray配列の合計を計算します。最後に、MsgBox関数を使用して、合計値を表示します。
配列を再利用するために、Eraseステートメントを使用してmyArray配列を初期化します。
このように、配列を使用する場合には、配列に値を格納する前に配列を初期化し、必要な処理が完了したら配列を再利用できるようにすることが重要です。
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